ゲゲゲの蕪村妖怪絵巻

蕪村が寄寓していたの見性寺の欄間に張られていたものと伝えられており、そのことから、宝暦4年から7年(1754年〜1757年)にかけて蕪村が丹後国宮津(現・京都府宮津市)で絵を修行していた間に描かれたものと推察されている。

全8点の妖怪が描かれているが、単に妖怪を紹介しているのみのものから、妖怪の物語を綴ったものまであり、蕪村が日本各地を旅していた時期に、あちこちで伝え聞いた妖怪譚を描いたものと考えられている。

俳画に長ける蕪村の妖怪画は、妖怪として真に迫ったものというよりはむしろ、漫画に近いユニークな画風が特徴である。 。日本の中世における妖怪画は、恐怖と災厄の象徴としての妖怪を描いたものがほとんどだが、この蕪村を含む江戸時代の妖怪画は、滑稽なものや親しみのあるものとして描かれるものが多く、妖怪をフィクションとして楽しもうとする娯楽性が見て取れ、現代の妖怪漫画にも通じているとの見方もある

直線上に配置

林一角坊の前に現れた赤子の怪

鎌倉若八幡銀杏の化物

榊原家の化け猫

京都帷子が辻ののっぺらぼう

山城の真桑瓜の化物

東北横手のうぶめ

木津の西瓜の化物

遠州の夜なきばばぁ

京都府立丹後資料館「与謝蕪村と丹後」より引用